JICQAは、食品に関連するさまざまな事業者様に対して、HACCP(*1)を含めた食品安全を適切に管理し向上する取り組みをサポートするため、次のようなサービスメニューを提供しております。
認証・点検サービス等をご提供可能な事業者様
- 畜産・水産・農業
- 食品製造
- 家畜・ペットの飼料製造
- ケータリング(外食・給食・弁当など)
- 食品流通(小売り・卸売・仲買など)
- 食品輸送・保管サービス(常温・冷蔵・冷凍)
- 食品事業者向けサービスの提供(給水、防虫防鼠、清掃・洗浄、廃棄物処理、作業着クリーニングなど)
- 食品包装容器・包装資材の製造
- 食品用機械装置の製造
- 食品用化学製剤の製造(食品添加物、農薬、薬品、肥料、清掃・洗浄剤など)
*認証・点検サービスによっては、サービス提供していない業種もあります。
食品安全に関するJICQAのサービスメニュー
食品関連事業者様の目的 | 認証・点検サービス | 関連セミナー |
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中規模以上の事業者が、食品衛生法HACCP義務化に対応する「HACCPに基づく衛生管理」(いわゆる基準A) (*2) | HACCP点検 | |
取引先(顧客)に認められるために、確たる認証を受けたい | HACCP認証 | |
国内だけでなく、海外の取引先にも認められるISO認証を受けたい | ISO22000認証 | ISO22000 / FSSC22000規格要求事項解説コース(1日コース) |
ISO22000 / FSSC22000内部監査員養成コース(2日コース) | ||
世界中で信頼されているGFSI認定(*3)された認証を受けたい 米国輸出するため米国 食品安全強化法(FSMA) (*4)に対応する |
FSSC22000認証 | ISO22000 / FSSC22000規格要求事項解説コース(1日コース) |
ISO22000 / FSSC22000内部監査員養成コース(2日コース) |
認証・点検サービスメニューのご紹介
サービスの名称 | サービスの概要 |
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HACCP点検(カスタマイズ監査) | 食品衛生法改正によって食品事業者に対してHACCPが義務化されましたが、HACCPの構築や運用が適切なのか確認してみたいとお考えの企業様にお勧めします。 認証サービスと異なり1回限りの点検となるため、「まずは試しに」と思っている事業者様にも最適です。 事前に「HACCP自主点検表」にて自主点検していただいたうえで、弊社のHACCP審査員*が貴社を訪問し、実際の構築と運用状況を点検いたします。 (*下記のHACCP認証を審査できる力量の保有者) 食品衛生法の「HACCPに基づく衛生管理」(いわゆる基準A)、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」(いわゆる基準B)、どちらでも対応できます。 |
HACCP認証 | 食品衛生法の「HACCPに基づく衛生管理」(いわゆる基準A)に基づいて構築された事業者様を含め、継続的に構築されたHACCPの改善や向上を目指している事業者様に最適です。 7原則12手順や前提条件プログラム(衛生管理プログラム)が適切に運用できているか、認定されているHACCP審査員が審査を実施し、認証を行います。 HACCP認証は、2001年から認証活動を開始したJICQA独自のプライベート認証規格ですが、Codexが定めた「CAC/RCP1-1969食品衛生の一般原則」の付属文書「ハザード分析必須管理点(HACCP)システム及びその適用のためのガイドライン」に準拠しております。 また、2008年から公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)よりISO22000を認定されており、信頼性は自負しております。 認証範囲は、食品及びそのサービスの供給者を含む全てのフードチェーンが対象となります。 |
ISO22000認証 | ISO22000は、食品安全を確保するために、農場から食卓までフードチェーンのさまざまな事業者が、HACCP(危害分析・重要管理点方式)に基づいて食品安全ハザードの管理を実証できることを認証します。 HACCP認証とのもっとも大きな違いは、HACCPにはHACCPシステムの構築に関して規定されているものの、どのように運用すべきかという点について規定されておりません。それに対してISO22000は、マネジメントシステム規格なのでHACCPの構築だけでなくトップマネジメントの責務から実務の担当者まで、システムが継続的に運用され変化に対応できるよう要求事項が盛り込まれています。 また、他のISO規格(ISO 9001等)と基本構造も共通する考え方の下に定められているので、統合も容易です。 認証範囲は、食品及びそのサービスの供給者を含む全てのフードチェーンが対象となります。 |
FSSC22000認証 | FSSC22000は、GFSI認定されている食品安全の国際標準規格であり、世界各国との取引先から認められる認証規格です。 日本ではGFSI認定規格の中で圧倒的に認証件数が多い規格です。 FSSC22000は、ISO22000をベースに、業種(カテゴリ)ごとに定められている前提条件プログラムの技術仕様、および追加要求事項を加えて、要求事項が構成されております。 ISO/TS22002シリーズなど前提条件プログラムの技術仕様書は、要求事項は細かく規定されているものの、さまざまな事業による相違を踏まえてハザード分析に基づいて正当化・文書化すれば除外や代替方法の選択を認めており、かなり柔軟に対応可能です。 また、ISO22000がベースなので、他のISO規格(ISO 9001等)と基本構造も共通する考え方の下に定められているので、統合も容易です。 認証範囲は、一部の分野(カテゴリ)でまだ認証基準が定められていないものもあります。 |
(*1)HACCPとは
HACCPとは、Hazard Analysis Critical Control Pointの略で、危害分析・重要管理点方式と訳されています。
食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生する恐れのある微生物汚染等の危害をあらかじめ分析(Hazard Analysis)し、その結果に基づいて、製造工程のどの段階でどのような対策を講じればより安全な製品を得ることができるかという 重要管理点(Critical Control Point)を定め、これを連続的に監視することにより製品の安全を確保する衛生管理の手法です。この手法は、国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格(CODEX)委員会から発表され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。
HACCPシステムに基づく衛生管理を適用するための論理的順序として、7原則12手順が示されております。
HACCPチームの結成
製品説明書の作成
意図する用途の確認
フローダイアグラムの作成
フローダイアグラムの現場確認
危害要因分析(ハザード分析)
重要管理点(CCP)の決定
許容限界(CL)の決定
モニタリング方法の決定
是正処置の設定
検証方法の設定
文書化と記録方法の設定
手順1
手順2
手順3
手順4
手順5
手順6(原則1)
手順7(原則2)
手順8(原則3)
手順9(原則4)
手順10(原則5)
手順11(原則6)
手順12(原則7)
(*2)食品衛生法改正によるHACCP義務化とは
2018年に改正された食品衛生法において、全ての食品事業者はHACCPに基づいて管理しなければならないことが定められ(HACCP義務化)、2019年現在は具体的な規制内容の試案が公表されております。
この法改正では、HACCPの運用基準として2つの考え方を上げております。
- 「HACCPに基づく衛生管理」(いわゆる基準A)
屠畜業および中規模/大規模の食品事業者を対象としており、自らハザード分析を実施し、HACCPシステムを構築して運用することを求めている。 - 「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」(いわゆる基準B):
小規模事業者を対象とし、自らがハザード分析をしなくても、業界ごとで定めたHACCP構築事例を参考にそれに基づいて運用することを求めている。
(*3)GFSI認定とは
GFSIとは、 Global Food Safety Initiative (世界食品安全イニシアチブ)の略で、グローバル展開をする世界の小売/製造業者による食品安全向上と信頼性強化のための民間団体です。
このGFSIの主な活動は、GFSIが定めた食品安全要求事項や規格の構築と運用団体に対する基準(GFSIベンチマーキング要求事項)をものさしとして、世界各国にさまざま存在した食品安全規格の同等性を評価し認定することです。
これにより、さまざまな国での取引においても、GFSI認定された食品安全規格に認証されている事業者ならば、食品安全を担保する能力を同じ基準で評価されることになります。
(*4)米国 食品安全強化法(FSMA)とは
食品安全強化法(FSMA)とは、アメリカ合衆国が定めたHACCP義務化に関する法律のことです。米国内で流通する食品は全てこの法令に適合しなければなりません。
食品安全強化法は、HACCPに加えて清掃洗浄管理、アレルゲン管理、供給者管理などが強化されており、またフードディフェンスや食品偽装も要求されているため、GFSI認定規格と高い同等性をもっています。