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ISO審査登録・JIS製品認証・GHG排出量検証

日本検査キューエイ株式会社

JICQA NEWS巻頭言バックナンバー

JICQA NEWS 50号 巻頭言

持続可能な社会を目指して  - SDGsについて考える -

代表取締役社長
川﨑 博史

 今年の夏は思いのほか短い梅雨が過ぎたかと思うと、7月初旬の広島、岡山、愛媛県等での西日本豪雨が発生し、その後は今まで経験したことが無いような人間の体温以上の気温の日が続く、強烈に暑い夏となりました。それ以外にも台風やゲリラ豪雨と、日本全体がまさに異常な夏であったと言えましょう。しかもこれはどうやら日本だけで無く、世界的なもので、世界中の誰もが明らかに地球全体の気候変動が進んでいると感じざるを得なかったに違いありません。

 また一方で、世界情勢もここに来て大きく変化しようとしています。アメリカのトランプ政権の登場と英国のEUからの離脱に象徴されるようなナショナリズムの台頭、保護主義、排他主義の進行等、いままで世界が進めてきたグローバリゼーションの流れがここに来て大きく転換しようとしています。まさに世界的な歴史の転換点を迎えているような兆候が感じ取れると言っても過言では無いでしょう。

 更には、上記に呼応するかのように人々の感性や価値観も、こちらは少しずつではあるかもしれませんが、確実に変わってきているようにも思えます。特に日本ではよく言われるように、物質的にある程度豊かになってきたことからこれからは心の豊かさや、ゆとりのある生活に重点を置くようになってきているという点です。足下、若い世代の会社での出世よりも自らの生活を優先しようとする意識や、労働者の「働き方改革」、「女性が活躍できる社会」といったものも、そのような人々の感性や価値観の微妙な変化の表れと言えるのかもしれません。

 以上のように、事象は異なるとはいえ、何となく人々は「世の中が変わろうとしている」、「地球は大丈夫なのだろうか」、「自分の将来、子や孫の時代はどうなっているのだろうか」といった漠然とした感覚や不安感を抱き始めているのではないでしょうか。こういった世の中の流れを先取りしてできてきたのが2015年に国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)です。これは「地球環境の破滅的状況からの回避」「貧困の撲滅と格差の是正」「持続可能な経済の発展と働き甲斐のある雇用」等々、様々な環境課題や社会課題を、2030年の達成を目指し、17項目の目標と196のターゲットとして設定したものです。特に環境面では地球温暖化対策としての「パリ協定」と両輪になって、今、世界を変える道しるべとなっています。

 我々企業活動の面から考えると、日本の企業はもともと、持続可能な社会実現に向けた取り組みで先行していると言えます。ご存じ近江商人の商売の心得である「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」を尊ぶ「三方良し」に見られるように売り手と買い手が共に満足し、社会貢献もできるのが良い商売という考え方が経営理念として当たり前になっていることがあげられます。

 特に日本は今後、例のないスピードで人口が減少し、高齢化社会を迎える等、経済成長を支える基本的な条件が揺らぐ中、持続可能な社会を実現するSDGsが成長を加速する起爆剤となりうると思われます。そして今後は、「自分だけが良ければいい」、という時代ではなく、「利他」「無私」と言った考え方がますます尊重されてくる時代となっていくことは間違い無いと言えましょう。

 上記のように世界が大きく考え方を転換(パラダイムシフト)しようとしている今、私どもJICQAもISOマネジメントシステムの審査を含めた種々の事業活動を通して、持続可能な社会の実現に向けて、SDGsを考え、SDGsを推し進めていく企業でありたいと考えております。今後は、常に信頼性の高い、経営に役立つ審査を含めた質の高いサービスを組織の皆様に提供すると共に、皆様と一緒になってSDGsを考え、実践して参る所存です。今後とも組織の皆様と共に歩むJICQAを何卒よろしくお願い申し上げます。

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