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日本検査キューエイ株式会社

JICQA NEWS巻頭言バックナンバー

JICQA NEWS 41号 巻頭言

「聞くこと」について

代表取締役社長
髙﨑 誠

前号(vol.40)では「書くこと」について書きましたので、本号では、審査員にとって重要な要素である「聞くこと」について書きます。審査そのものが対話によって成り立っているため、「聞くこと」の重要性は言うまでもありません。

具体的には、(1)「経営者インタビュー」において経営者のマネジメントシステムに対する「期待」を聞くこと、(2)「審査」において審査員の質問に対 する回答を聞くこと、最後に(3)「クロージングミーティング」において審査員が提示した指摘事項、観察事項に対する組織の意見を聞くことの3つに大別で きます。いずれも重要なプロセスですが、とりわけ重要視しているのが経営者のマネジメントシステムに対する「期待」を正しく、的確に把握することです。

阿川佐和子さんが著書「聞く力」の中でインタビューの勘所を書いています。私なりに考えますと、「聞く力」のポイントは3つあると理解しました。

ポイントの一番目は準備です。要約すると「質問は一つ」にすることです。新人審査員の場合、インタビューをシミュレーションして質問項目をレポート用紙 に書き並べて臨みますが、ほとんどはその通りになりません。対話は生き物ですからシナリオ通りにならないものです。事前にシミュレーションを行うことは重 要なプロセスですが、最終的には質問を一つにする、或いはそれが難しい場合でも、3つ程度の質問に要約して準備しておくことがよいでしょう。

二番目はインタビュー中の態度です。インタビューに集中するということです。次の質問のことばかり考えて肝心の相手の話を聞かずに質問をしますと、連続 性のない質問となり対話がぎくしゃくします。本気で相手の質問を聞けば自然とその答えの中から次の質問が浮かんできます。

三番目は自然体で臨むことです。換言しますと段取りを完全に決めないで、「あれ?」と思うこと、その場での素朴な質問を大切にすることだと思います。事前の情報に引っ張られていると自分自身の発見や素朴な驚きが後回しになり生き生きとした対話になりません。

「自然体で臨む」とは相反しますが、「聞く技術」の重要性もしばしば言われるところです。相づちを打つ、相手の目を見る、相手の話を遮らない等を解説し たハウツウ本を数多く見受けます。しかしこれらは、あまり役立つようには思えません。そのような「技術」を磨くよりも、「自然体で臨む」ために、日頃の情 報収集と知識の幅広さ・深さが必要になってくることは言うまでもありません。

「聞く力」の重要性は何も審査員に限ったことではありません。スタッフにとっても、お客様からの電話、お客様との面談の機会等は「聞く力」を発揮する絶好のチャンスだと思われます。
JICQA審査員、スタッフともども「聞く力」の重要性を認識して、日々業務に励んでいます。要するところ、「聞く力」とは自分自身を客観的に見てお客 様に接する能力だと考えております。ですから、審査員として、経営者の期待を聞くインタビューをしたつもりが、張り切りすぎて「しゃべり過ぎ」ということ にならないことも肝に銘じなければならないと考えています。

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