IATF16949とは
自動車部品及び自動車用材料メーカーを対象に「欠陥の予防」と「バラツキとムダの削減」を達成するための自動車業界特有の品質マネジメントシステム要求事項をISO9001:2015に付加したセクター規格。
審査登録ルール制定及び審査機関認定はIATF(International Automotive Task Force=国際自動車産業の有志による会議体)が決定します。
IATF16949 審査登録業務の監視は各地域(北中南米・アジア・オセアニアはIAOB、欧州とアフリカをドイツVDA-QMC、フランスIATF France、英国SMMT、イタリアANFIAが担当)それぞれの監督機関(Oversight Body)が行なっています。
IATF16949の位置づけ
ISO9001を基とし、それに自動車産業が必要とする要求事項を付け加えたものがIATF16949です。
IATF16949の基本理念は「顧客志向」であるゆえ、CSR(顧客固有要求事項)をもっとも重視する形での審査を実施します。
IATF16949審査でのキーワード
プロセスアプローチ審査
業務のひとかたまりを「プロセス」と定義、組織が管理すべきプロセスを「キープロセス」とし審査ではそのプロセスの有効性に焦点をあてて行います。
コアツール(製造における中核技法)
APQP(先行製品品質計画)--「生産準備のプロセス」
FMEA(故障モード影響分析)--「欠陥の未然防止」を確実にする為の技法
MSA(測定システム解析)--「統計的手法」に基づく測定システムの誤差の許容に関する技法
SPC(統計的工程管理)--「統計的手法」に基づく工程管理ツール
PPAP(生産部品認証プロセス)--「変更管理に関する要求事項」
「有効性」と「効率性」
IATF16949では特に「有効性」に重点を置きます。
有効性⇒顧客のニーズと期待を満たすことに関わる指標=顧客要求
効率性⇒有効性を満たした上で社内のニーズと期待を満たすもの=社内利益
IATF16949取得によるメリット
品質システムが効果的に運用されることによって組織の品質が向上=「欠陥の予防」と「バラツキとムダの軽減」
⇒結果として社内効率もよくなります!