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「HACCP」関連情報

HACCPとは?導入手順から認証取得の効果まで知っておきたい基礎知識

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日本国内でも導入が制度化(義務化と呼ばれることもあります)され、海外との取引においても非常に重要な意味を持つ食品に関する衛生管理規格のHACCPについて解説しています。HACCPを導入することでさまざまなメリットが得られます。また、第三者機関での認証を受けたりセミナー・研修を受講したりすることで効率的に導入を進められます。

食品衛生法の改正により、“HACCP(ハサップ/ハセップ)”が注目を浴びています。HACCP導入が制度化(※)されたことにより、これまで導入を見送っていた関連企業では、どこから手を付けるべきか判断に迷っているところかもしれません。今回の記事では、HACCPの全体像がイメージできるよう、HACCPの概要や導入方法、そして認証取得やそのメリットなどについて解説します。
(※)一般的には「義務化」と呼ばれることもありますが、日本の場合は正しくは「制度化」です。

HACCPとは?

そもそも、HACCPとはどのようなものなのでしょうか?

HACCPの概要

HACCPの、正式名称は“Hazard Analysis and Critical Control Point”であり、前半の“Hazard Analysis”が危害分析、後半の“Critical Control Point”が重要管理点を意味する、食品衛生管理手法です。製造の各工程で予測できる危害要因を分析し、それを効率よく管理できるポイントすなわち重要管理点で、その危害要因を除去・低減させるための管理を行うのが特徴です。

製造工程段階からの管理ができ、より効果的に食品事故や不良品発生などを防げる、また不良品が発生した場合であっても途中の工程で対処がしやすいなどで評価されています。FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)の合同機関であるCodex(国際食品規格)委員会がこれを国際的な規格として策定し、各国でHACCPの制度化や義務化が進みつつあります。なお、危害要因とは細菌やカビなどの生物的危害要因、農薬やアレルギー物質などの化学的危害要因、金属片や毛髪などの物理的危害要因があります。詳しくはこちらをご参照ください。

日本でもHACCP導入が制度化

日本でも2018年6月に食品衛生法が改正され、食品製造メーカーや飲食店など、すべての「食品等事業者」のHACCP導入が制度化されることになりました。
その背景には、「食品流通の国際化」「食品製造現場での外国人労働者増加」「訪日外国人観光客の増加」「東京五輪開催」など、食品衛生管理水準が国際的に高いものであることを示していく必要性が増大していることが挙げられます。

HACCP導入の手順とメリット

HACCPを取り入れることは、企業にとって対内的にも対外的にもさまざまなメリットがあります。メリットを理解することで、前向きにHACCP導入に向けての準備を進めていけるでしょう。ここでは導入手順の概要とあわせて導入のメリットも解説します。

HACCP導入手順(7原則12手順)

HACCP導入をスムーズに行えるよう、Codex委員会が「7原則12手順」を発表しています。ハザード(危害要因)分析や CCP(重要管理点)の決定、管理基準の設定、モニタリング方法の設定などの7原則(手順)と、その前準備となるHACCPチームの編成や製品説明書の作成、フローダイアグラム(製造工程一覧図)の作成など5手順の、合計12の手順です。この手順どおりにすれば、正確にかつ効率的にHACCPの導入を進めることができます。
逆にいうと、HACCPを導入するには、7原則12手順を理解することが不可欠です。こちらの記事で詳しく紹介していますので、内容を把握しておきましょう。

HACCP導入のメリット(その1)

HACCPを導入した際に期待できる最も大きなメリットは、製造工程段階から効率的にリスク管理ができることです。それに加えて従業員の衛生管理に対する意識向上が見込まれ、結果的に事故やクレームの減少に結び付きます。また、7原則12手順といった合理的な手順で作業を進めることにより、生産性の向上も期待できます。
さらに、HACCPは国際社会において標準的な食品衛生管理規格となりつつありますが、そんな社会の流れに敏感な優秀な人材が集まりやすいといったメリットもあります。

HACCP導入のメリット(その2)

また、HACCPの導入は信頼性の向上やイメージアップだけではなく、結果的に取引がしやすくなる、売上がアップするといった実感しやすいメリットもあります。HACCP導入の制度化や義務化は世界的な潮流でもあるため、国内市場でもグローバル市場でもHACCPの存在感が高まっていくことが今後ますます予測されます。取引先の増加や顧客満足度が向上する結果、企業の持続的な成長につながることも期待できます。

HACCP認証取得とは?

HACCPの認証とは、「HACCPにのっとった正しい衛生管理を実践している企業であること」を、第三者機関に証明してもらうことです。認証のほかにも、地方自治体や業界団体などによる「適合証明」もあります。もちろん認証を受けなくてもHACCPの導入はできます。しかし、第三者機関による審査を受け認証を取得することで、HACCPの衛生管理手法を正しく取り入れることができ、取引先や消費者から一層高い信頼を得ることに結び付きます。第三者の目が入ることにより、自社だけでは気付かなかった課題が明らかになり、早期に対策を練ることができます。また、企業のコンプライアンス推進への積極的な姿勢は、従業員の意識にも好影響を与えるでしょう。
HACCP認証取得のさらなるメリットや取得の方法などについてはこちらで詳しくご説明していますので、ぜひご覧ください。

HACCP導入に向けて結局何から始めたらいいかわからない場合の対処法

HACCPについてある程度は理解できても、いざ自社に導入するとなると、結局何から手を付ければいいかわからないということもあるかもしれません。そのような場合は、まずは次のようなことから始めてみるのもいいでしょう。

HACCP関連のセミナーや研修を受講する

注目度が高いこともあり、現在関連省庁や自治体、業界団体、民間の認証機関などでHACCP関連のセミナーや研修会が多数開催されています。管理者や現場の従業員などポジションや目的に合わせてさまざまなものが開講されていますので、状況に応じて受講するといいでしょう。HACCPに必要な知識を効率よく学ぶことができるはずです。

HACCP認証取得を目指す

繰り返しになりますが、HACCPを正確かつ効率的に導入するには、前述のとおり認証取得を目指すのがベストです。HACCPに基づいた衛生管理手法を正しく取り入れることができると同時に、第三者によるチェックが入ることで自社だけでは気付きにくい問題点が明らかになり、一層改善が進みます。また、消費者や取引先のみならず従業員の信頼性も高まり、最終的に業績向上へとつながることが期待できます。

まとめ

HACCP導入が制度化されたものの、何から手を付ければいいかわからない場合は、まずは認証機関などが開催するセミナーに参加して、効率よく情報収集することから始めるのもいいでしょう。日本検査キューエイ(JICQA)ではHACCP入門のための無料セミナーを開催し、国際的な義務化の流れや日本におけるHACCP制度化、食品に関わる認証制度の概要と、食品関連の企業が知るべきことをわかりやすく解説しています。HACCPの導入により、国内外で新たなビジネスチャンスが増えます。HACCPの制度化を良い機会ととらえて、早目に導入準備を進めていってはいかがでしょうか。

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